コピーライティングに関する書籍が販売されていましたので
実際に手にとって読んでみました。

今回はその書籍を読んだ感想と
その内容への批評を述べていきたいと思います。

ただ、あえて最初に言うと、私はこの書籍をお奨めしません。

この書籍に書かれている事はオフラインビジネスで有効なノウハウであり
オンライン(ネット)ビジネスではその有効性が低くなってしまうからです。

そのあたりのオフラインとネットの違いや
その違いを踏まえた上での有効なコピーの書き方についても
この記事内で取り上げたいと思います。

今回私が読んだ書籍はこちらです。

書名:「最強のコピーライティングバイブル」
著書:横田伊佐夫
監修:神田正典
出版社:ダイヤモンド社
初版:2016年4月14日

saikyounocopywriting

最強のコピーライティングバイブル(神田正典(監修))の感想と批評

まず、この「最強のコピーライティングバイブル」の内容は
ざっくりと一言で表すならば一種の「まとめ本」であり、
ダイヤモンド社から販売されている4冊の書籍をまとめている内容となっています。

その4冊とは

・ザ・コピーライティング
・伝説のコピーライティング実践バイブル
・ザ・マーケティング上巻
・ザ・マーケティング下巻

です。

「ザ・コピーライティング」と「伝説のコピーライティング実践バイブル」は
それぞれ70年以上読み継がれている
コピーライティングを解説した書籍になります。

そして「ザ・マーケティング」はノースウェスタン大学を始め
全米のトップ37校でマーケティングの教科書として
経営学部などで採用されている書籍です。

それぞれの書籍の内容を端的に言うのであれば、
「ザ・コピーライティング」は
主に「ヘッドコピー」、「キャッチコピー」について
そのポイントから書き方までを解説している書籍。

そして、「伝説のコピーライティング実践バイブル」では
ヘッドコピー以降の本文(ボディコピー)について
その主張構成の作り方やテクニックなどを事例と共に解説しています。

最後の、「ザ・マーケティング上・下巻」では
ダイレクトレスポンスマーケティングを軸として
その戦略の作り方から実践方法までを解説している書籍です。

要するに、今回取り上げている

「最強のコピーライティングバイブル」

はコピーライティングとマーケティングに関する4冊の書籍を
コピーライティングにウェートを置きつつ
1冊にまとめた書籍だと思って頂いて構いません。

そして、それぞれの書籍の内容は「効果が実証済み」という特徴があり
決して机上の空論ではない事も重要なポイントの一つです。

その上でこの「最強のコピーライティングバイブル」については
この書籍の著書、横田伊佐夫さんは相当な苦労されただろうなと本音で思いました。

まず、この四冊のページ数はおよそ2000ページほど。

それを240ページほどに纏め上げているわけです。

実質的には4冊の内容の90%以上を省いています。

どこを取り出すのか、どこを掘り下げるのか、
まずはその取捨選択を適切に行うことそのものが
決して素人ではできない作業であるはずです。

その点、横田伊佐夫さんは見事なほど
重要なポイントを抜き出していると感じました。

更に言えば、ただ4冊を纏めただけであれば
ただの薄い内容になってしまいますが
この「最強のコピーライティングバイブル」は
ただ4冊をばらばらに読んで得られる知識よりも
さらに一つ大きな学びを得られると思います。

どういうことかというと、コピーライティングでは
コピーを書くことに先立ち、

「何を伝えればよいのか(どのような情報を与えればよいのか)」

ということを決めなくてはいけません。

しかし、「ザ・コピーライティング」と
「伝説のコピーライティング実践バイブル」では
その点の解説が全くないに等しく
個々の読者の力量に任せてしまっているという欠点がありました。

それを「最強のコピーライティングバイブル」では
「ザ・マーケティング」からこの部分に関する視点を抜き出し
「何を伝えればいいのか」について解説を加えてあります。

更に、「ザ・コピーライティング」は
キャッチコピーで興味を引いた後に、
本文(ボディコピー)をどのように書けばいいのかの解説が薄く、

一方の「伝説のコピーライティング実践バイブル」では
本文(ボディコピー)の書き方についての解説は充実しているものの
その本文に先立つキャッチコピーについての解説が無に等しかったのです。

それをまとめることにより、2冊の欠点をきちんと補完した上で
コピーを最初から最後まで書く方法が理解できるような構成にされています。

これにより

「何を言えばいいのか(どのような情報を伝えればいいのか)」

といういわば戦略的な視点を獲得できると共に、
実際にコピーを書いていく上で

「コピーに注意を傾けさせ」、

「コピーを読ませ行動させる」

という、結果を出すまでの過程を体系的に解説することができています。

「本当に著者の横田伊佐夫さんは苦労しただろうな・・・」

というのが私の「最強のコピーライティングバイブル」に対する感想です。
(実際に4冊をまとめるのに3年という年月をかけたそうです。)

ただ、批評的な観点から本書を取り上げると、

「オフラインビジネスで有効なコピーライティングの教材」

という域を抜け出すことができず、
「オンライン向けのコピー教材」として考慮すると
あまり推奨できるものではありませんでした。

ただ、その点については大本の書籍4冊が
オフラインで効果を実証したコピーの教材なだけに
それをまとめると必然的に

「オフラインで有効なコピーの教材」

になってしまうのだと思います。

それに、著者の横田伊佐夫さんの狙いとしても

「オフラインビジネスで活かすためのコピー教材」

という位置づけで本書を書かれたのだと思いますので
根本的にこのブログのテーマである

「ネットビジネスで有効なコピーライティング」

とは方向性が異なるものです。

もちろん、その原理原則的な部分は通じるものがありますが、
あくまでも土台となった4冊の書籍は

「オフラインで結果が実証されたコピー」

であり、オンラインでの有効性が実証されているものではなく
実際に高い効果が得られるものではありません。

ですのでやはり、

「オンライン向けコピーライティングの教材」

として本書、「最強のコピーライティングバイブル」を考慮すると
推奨教材として取り上げるまでには至りませんでした。

その詳しい理由は今からご説明していきますが、
まず、コピーライティングというものは
人間の心理心情を汲み取ったコピーを書くことで
そこで初めて「反応」を勝ち得ていくことができるものです。

ですので、反応をとるコピーを書く上で
何よりも重要となるのは

「そのコピーを見る人の心理状態」

なのですが、これはオフラインとオンラインでは大きく異なります。

単純な話、オンライン向けのコピーを見る人の心理は
オフラインを対象に書かれたコピーを目にする時と異なり

「より強い懐疑心」

を抱いています。

何故なら、オンラインでは詐欺的な広告が蔓延している現状にあり
オンライン広告そのものの信頼性が低くなっているからです。

ですので、その「懐疑心」を前提にした上で
コピーを作成していかなければいけません。

具体的に言えば、オンラインでは
「メリット」に相当するコピーを書く際は
すぐにそのメリットに対する

「根拠」

を添えていかなければいけないのです。

根拠を伴って、そこで初めて「懐疑心」を乗り越え
アピールしたメリットに訴求性を持たす事に繋がり、
その先のコピーを読み進めてもらえるようになります。

その反対にメリットを主張した際に
その根拠を示さなければ、それはただただ

「胡散臭い」

と思われてしまいますので、
その先のコピーを読んでもらうことも難しくなります。

ですから、オンラインで反応の取れるコピーが書きたければ
この「メリットに対する根拠」を徹底していく必要があるのです。

そのような事情がある為、オフライン向けコピー教材は
「具体事例」になるほどオンラインでは活かすことができません。

ですので本書に掲載されているコピーの事例も例に漏れず
オンラインではさほど有効とは思えないものばかりでした。

取り上げられている事例はネット広告のものも数多くありましたが
その殆どが既に知名度の高い「大企業」などの
はなからある程度の信頼が確立されている企業のものですから
これは個人におけるネットビジネスでは当てはまりません。

本書「最強のコピーライティングバイブル」の大部分が
この「事例」が中心となっていますので
その殆どが直接的には使えないものばかりだということです。

さらに言えばコピーを書く前に先立つ

「何を言うのかを定める」

という部分の解説についても
着目したポイントは優れていたものの、
実際には言葉足らずかつ抽象的であるため、
読んでも学べることはそこまで無いと感じました。

例えば、「何を言うのか」を考慮していく際のポイントとして
実際に解説されている内容は以下のようになっています。

1:ブランド、商品、サービスをしっかり把握しているか。
下調べをきちんとすませ、主なセールスポイントとベネフィットを押さえているか

2:市場、ターゲットグループ、セグメントをしっかりと把握しているか。
的が絞られているか、可能性がもっと高そうな見込み客あるいは顧客にとって価値ある内容か。

このようなことが端的に書かれているのみでしたが、
初めてコピーライティングを学ぶ人や
学び始めたばかりの人の大半はこれを読んでも

実際にどうやってこのポイントを押さえていけばいいのか
その点がいまいちよくわからないはずです。

これではあまりに漠然としていますからね。

まあ、多少は言及されていましたが、

「セールスポイントを列挙して絞り込む」

ということが手短に書かれていたのみで

・どうやってそのセールスポイントを列挙するのか
・列挙したセールスポイントをどのような観点で絞り込むのか

という肝心な部分については全く書かれていないに等しいので
先立つ「リサーチの方法」についてもう少し
その方法や、着目するべきポイントを具体的に掘り下げ
それを根拠と共に示さなければ読み手は理解、納得ができないと思います。

更に、コピーの書き方についても、
「反応の取れるコピーの構成」がざっくりと示されているだけでしたが
具体的な書き方については殆ど触れられていません。

こちらも事例を幾つか示した後、

「こういうものですよ」

と一方的に読み手に主張を押し付けている感じがしました。

この点についても本書を引用すると

1:書き出し(好奇心をそそって続きを読ませる)
2:描写や説明 (提案するものを生き生きと描写する)
3:動機や理由付け (相手にとってどう役に立つかを説得する)
4:保障や証明 (信頼性を証拠立て、信頼を得る)
5:決め手の一言や不利益 (不安な気持ちにさせ、直ちに行動させる)
6:結び (今すぐ行動しやすくさせる)

という箇条書きに対して、毛が生えたような補足がわずかにあるのみ。

具体的な「反応を取るための文章」の書き方や
読み手の心理を動かすコツなどは全く解説されていません。

ここも手薄すぎるというのが率直な感想でした。

ですので、本書が着目した3点。

1:何を言うのかを定める
2:キャッチコピーで広告を読ませる
3:本文で説得し行動させる

どれ一つとっても十分な解説がされているとは言えず
初心者がこの書籍をよんでも実際には殆ど活かせないと思います。

また、本書を読んでいて最初から最後まで感じたのは

「根拠に乏しい」

ということであり
大半の主張が書き手から一方的に押し付けられているように感じました。

そのような観点から本書

「最強のコピーライティングバイブル」

を考慮すると、「お勧めできない」というのが私の結論になります。

ネットビジネス向けのコピーライティングを学びたければ
私のブログにも講座がいくつもありますので
そちらのほうも是非読んでみてください。

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