今回から、

「ロバートコリアー」

というコピーライターが書いたセールスレターを取り上げて、
私の視点からその考察をしていきたいと思います。

ロバートコリアーは既に故人ですが、、
アメリカでは有名なコピーライターであり、
現役のトップコピーライターの多くから

「ロバートコリアーのセールスレターは勉強になる」

という評価を受けている人です。

そして、ロバートコリアーのレターを考察していく際は

・そのレターのターゲットはどのような人か
・そのターゲットに訴求しているポイントは何か
・そのターゲットから引き出そうとしている感情は何か
・そのターゲットから引き出そうとしている欲求は何か
・そのターゲットから引き出そうとしている行動は何か
・そのターゲットはどのような価値観、信念を持っているのか
・どのように読み手をレターに引き込んでいるのか
・読み手はどのような疑いや反論、不安を抱いているのか
・どのように読み手の疑いや反論、不安を解消しているのか
・どのように読み手から「今すぐ」の行動を引き出しているのか
・どのようなポイントが特に勉強になるか

ということを見ていきたいと思います。

それでは、早速ですがロバートコリアーのレターを見ていきましょう。
 
以下、

「伝説のコピーライティングバイブル」

という書籍から引用したロバートコリアーのレターです。

女性のみなさま

ご存知のように、おしゃれはただお金をかければいいわけではありません。

お知り合いの中にも、あなたより服にお金をかけていながら、全然おしゃれではない人が沢山いると思います。

とはいえ、あなたも服に本当に必要なお金の二倍もかけているのです!

それを証明して見せます!

流行のおしゃれな新しい服、今お持ちのどの服よりもすてきで洗練されたものを2着、通常の1着分の値段で提供します。

不可能だと思いますか?とんでもない!普通の店でもしょっちゅう「色々見て回る」ことで、お買い得品が見つかることはご存知でしょう。それでは、婦人服メーカーをしょっちゅう「見て回る」ことで、どれだけチャンスがあるか想像してみてください。

実は、それこそ私達が毎日いつも行っていることなのです。郊外の数多くのデパート専属バイヤーとしてです。毎日のようにオリジナル服の見本品、在庫が2~3点しかないいわゆる蔵払い品、ブランド物のドレスを精選していますが、メーカーはたった1つの服に関わっている時間が無いので、これだけの割引で仕入れられ、その結果、お客様に卸売価格より安くお届けできるというわけです!

つまり、大手の店で売られている中でも一番すてきでおしゃれな服、たとえば上質な生地の見事なワンピース、25~85ドルはするものを、7ドル50セント~29ドルの範囲でご提供できるのです。しかもいずれも、他の店で同じものを買う場合の半額以下です!

それだけではありません。あらゆるサイズ・色・素材を取り揃えていますので、選択肢がぐんと広がります。涼しげなサマーワンピース、シックでモダンな外出着、最高級生地を使った洗練されたロングドレス、かわいらしい部屋着など、いろいろあります。

しかも、多くは故人に特別にデザインされたものなので、大量生産されて、道行く日と皆が着ている服とは違います。価格だけではなく、もっとはるかにつかみどころのないもの、つまりスタイルにおいても独特、魅力的で、ほかに類を見ません。

是非見にいらしてください。費用も、購入義務も一茶ありません。ちょっと立ち寄って「見て回って」ください。このニューモードを全てご覧ください。これが私達の意湯通りのすばらしいお値打ち品であることを、心行くまで納得ください。普段良くいかれるお店の服と価格を比べてみてください。

ただし、出来ればすぐにお越しください。というのも、毎日新しくすてきな服を仕入れることで、いつも何かうれしいお買い得品をそろえるようにしていますが、いま展示中のものが一番良い状態だからです。その最上のものをお求めになりたければ、早めにお越しください。最上級のファッション、一番すてきで一番個性的なデザインの服がなくならないうちにどうぞ。担当スタッフがいつもで喜んで色んな商品を見せてくれます。無理やりかわせることは決してありません。

心よりお待ちしております。

以上がロバートコリアーのセールスレターです。

それではこのレターについて私の考察を書いていきたいと思います。
(ちなみに批評というよりは、どこが勉強になったのかという視点で書いています)

まず、このセールスレターのターゲットは
このレターが掲載されていた書籍によると

「会社勤めをしている女性」

だそうです。

会社勤めをしている女性のリストを購入して、
そのリストにこのセールスレターを送ったということですね。

そして、なぜ会社勤めをしている女性をターゲットにしたかというと、

「普通の主婦と違ってきちんとした服が必要だが、
それをする時間が主婦に比べて少ないだろう」

という予想に基づいてのことなのだそうです。

ターゲットを漠然と「女性全体」とするのではなく、

「きちんとした服が必要なのにお買い得品を見つける時間が無い」

という悩みを抱く層に絞った点は勉強になります。

尚、このレターを送った会社は開業してすぐで
資金も殆ど無かった為に広告費もかけられなかったそうです。

だからこそ、最も反応の取れる層を選定して
その人たちだけにレターを送ったのでしょう。

そして、このセールスレターの出だし、オープニングでは、

「おしゃれはお金をかければいいというわけではない」
「あなたもおしゃれに必要な2倍以上のお金を払っている」
「あなたはおしゃれな服を今までの半分以下の価格で手に入れることができる」

という、共感させた後に損失意識を芽生えさせ、
そして魅力的な提案という流れをとっています。

この点でもコリアーの

「出だしは読み手の頭の中の会話に飛び込んでいく」

という信条が見事に表れていると感じました。

「おしゃれはお金をかければ言い訳ではない」

という部分ですね。

そして、即座に魅力的な提案、ユニークなメリットを伝えて

「この手紙を読むべきメリット、理由」

を認識させているのも凄いです。

次に、出だしで読み手をレターに引き込んだ後は、
メリットをより具体的にアピールしていくことで、
読み手の感情を動かしつつ信用を勝ち取っていきます。

まず読み手が一番に疑問や反論を抱くであろう

「そんなに安く良い服を買えるわけ無いだろう」

という読み手の意見をあらかじめ取り上げたうえで

「何故おしゃれな服を安く売ることが出来るのか」

について、読み手が思わず納得せざるを得ない

「お店を色々見て回ればお買い得品がみつかるでしょう」

という「身近」な具体例を挙げて納得させたうえで

「毎日、専属のバイヤーが郊外のデパートへ行き、
見本品や蔵払い品を割引価格で見つけて仕入れてきている。」

という理屈で信用させているわけですね。

このようにして

「おしゃれで良質な服を半額で買えるわけ無いだろう」

という疑問点や反論を払拭して、話に信憑性を持たせています。

更に、このレターの出だしの時点では漠然と

「おしゃれな服が通常の半分の価格で手に入ります」

とアピールしていたため、そこまで

「頭の中で描かれるイメージ」

も明確ではなく、感情もそそれほど動きませんが、

「25~85ドルはするものを、7ドル50セント~29ドルの範囲でご提供できる」

と具体的な価格を示すことでイメージを広げています。

ここまで見てきたように、読み手の疑問や反論をあらかじめ予想して、
その疑問や反論を取り上げてクロージングしたり、
具体的なアピールでイメージを描くことによって
読み手にその話を信用させたり心を動かしたりできるのだと感じました。

こういったところはとても勉強になります。

また、レターを書く際にはロバートコリアーのように  

「読み手はどんなことを疑問に思い、反対意見を抱くのか」

ということをあらかじめ把握、予想しながら、
それをクロージングできるようにレターを書くべきなんですね。

そして、このレターの次の展開では

「自分に合ったサイズ、好みの色、素材が無いのではないか」

という疑問点、不安点についてもとりあげて
それをクロージングしています。

さらに、アピールポイントはそれだけではなく、

「他の人とかぶりたくない」
「個性的で魅力的な服を着たい」

というオリジナリティにこだわる読み手に対して

「個々に特別にデザインされた服が大量にあるので、
独特で洗練されたスタイルを手に入れることが出来ます」

と根拠とセットで訴求している点も非常に勉強になりました。

以上3点、

いいものを安く買いたい(損したくない)
自分にあったサイズ、色、素材の服が欲しい
他の人とは違うおしゃれな服が欲しい

という読み手が抱いている欲求に対して、
それが叶うことを根拠とセットで伝えることで

「この会社の商品(服)を買うべき理由」

を読み手に認識させているのは勉強になると感じます。

そして最後に、ターゲットから引き出したい行動として

「お店にきてもらう」

ということをより確実にするために

「今すぐお店に来てもらう必要がある理由」

についても、

「今あるものがベストな状態は今だから」

という理由を付けて説得を試みています。

このレターを最初から見ていくと

・出だしは読み手に共感させ
・一番反応が取れるメリットを伝え
・そのメリットを根拠とともに証明して
・同様にそのほかのメリットも証明し
・「今すぐ」行動するべき理由を示す

という流れになっていると感じました。

私もセールスレターを書くときは
このような流れを意識しながら書いていきたいと思います。

是非、あなたのコピーライティングにも取り入れてみてください。

セールスレター(ロバートコリアー著)の考察その1 まとめ

・そのレターのターゲットはどのような人か
→会社勤めの女性(書籍内に書いてあった)

・そのターゲットに訴求しているポイントは何か
→「流行のおしゃれな服がお買い得」「あらゆるサイズ、色、素材の服がある」「道行くみんなとは違う独特で魅力的な服がある」

・そのターゲットから引き出そうとしている感情は何か
→「お買い得感」「選択の楽しみ」「優越感」

・そのターゲットから引き出そうとしている欲求は何か
→「服を安く買いたい」「おしゃれで自分の好きな服を着たい」「他の人とは違う自分だけのおしゃれな服を着たい」

・そのターゲットから引き出そうとしている行動は何か
→お店に行く

・そのターゲットはどのような価値観、信念を持っているのか
→「おしゃれはお金をかければいいわけではない」「良質なものを安く買えることが大切」「自分に適した好きな服を着れることが大切」「他の人よりもおしゃれになれることが大切」

・どのように読み手をレターに引き込んでいるのか
→おしゃれはお金をかければいいわけではない。あなたよりも服にお金をかけているのに、おしゃれじゃない人もいるだろう。(納得感)→とはいえ、あなたも服を必要以上に高く買っている(損失)→どこのお店よりも素敵で洗練された服を通常の半額で提供する(ユニークなメリットの約束)

・読み手はどのような疑いや反論、不安を抱いているか
→「安くても悪いものだろう」「自分にあったサイズ、欲しい色、素材が無いだろう」
・どのようにその疑いや反論、不安を解消しているか
→「見本品、蔵払い品を割引で仕入れている」「あらゆるサイズ・色・素材を取り揃えている」
・どのように読み手から「今すぐ」の行動を引き出しているのか
→「今ある服が一番良い状態だから」

・どのようなポイントが特に勉強になるか
→安いことで抱く読み手の不安や疑問をクロージングしている点。